サロンの集客にはホームページやブログ、SNSの他にも 美容系ポータルサイト への掲載があります。
美容系ポータルサイトとは、全国のサロンを紹介しているサイトのことでホットペッパービューティーや楽天ビューティなどもそのひとつです。
誰でも１度はCMなどで耳にしたことがあるかと思うのでサイト自体の認知度は高いものになっています。

では、掲載料を支払って美容系ポータルサイトに掲載した場合の 費用対効果 はどうなのでしょうか。
これから掲載をお考えのサロンオーナーさまやすでに掲載しているがあまり集客効果がでていないサロンオーナーさまに向けて美容系ポータルサイトの費用対効果について解説していきます。

集客メリット

美容系ポータルサイトにはたくさんのサロンが掲載していることによるメリットがあります。
美容系ポータルサイトはいくつかありますが、各社サイトの宣伝と営業に費用をかけているため 認知度が高く一般のお客さまの集客数（アクセス数）と掲載サロン数ともに多い ものになっています。
たくさんのサロンが掲載しているということは、それだけサロンを探している一般のお客さまが集まりやすいということになります。

また、美容系ポータルサイトには アクセス効果（SEO効果）の強みもあります。
これは美容系ポータルサイトにはたくさんのサロンが掲載しているため、お目当てのサロンを探している人からアクセスされやすい環境にあり、その結果として美容系ポータルサイト自体のSEO効果は高くなっています。
そのため、Googleなどで自分のサロンに関連するキーワードで検索された場合に検索結果の上位に表示される可能性が高くなります。

このように美容系ポータルサイトに掲載することにはさまざまなメリットがありますが、美容系ポータルサイトならではの難しさや注意点もあります。

費用負担

美容系ポータルサイトに掲載するには月額数万円から数十万円の 掲載料 が必要になります。
そのため、美容系ポータルサイトに掲載することによるメリットを受けるためには 費用（掲載料）を支払わなければなりません。
個人経営のサロンの場合にはこの掲載料だけでもかなりの負担になりますが、実際にはこの掲載料もプランにより異なり、より高い上位プランでなければなかなか成果をあげることができず、下位プランで掲載してもさらに費用をかけなければ満足のいく成果を得られないといった話しもよく耳にします。

前途したとおり、美容系ポータルサイトは認知度が高く一般のお客さまの集客数（アクセス数）は大きいものがありますが、これはあくまで 美容系ポータルサイト自体への集客数（アクセス数）であり、自分のサロンページにアクセスされる数とは比例しません。

そのため、美容系ポータルサイトで多くの集客を確保するには
ただ掲載するだけではなく、さらに費用をかけて美容系ポータルサイトの中でも上位に表示させることが必要 になります。

一般のお客さまがエリアを絞ってサロンを探す場合、検索結果でのページ移動はせいぜい ３ページ ほどと言われています。
つまり ３ページ目以降に表示されている場合にはお客さまの目に触れる機会は大幅に減っていく ということになり、その結果、掲載しただけではなかなか集客に繋がらないといったことがあります。

美容系ポータルサイトも利益をださなければならないので、より多くの掲載料を支払ってくれるサロンを自社のサイト内で優遇するのは自然なことではありますが、自宅サロンや個人経営のサロンでは高額な掲載料は後々のサロン経営に大きく影響を及ぼしてきます。

さらに 美容系ポータルサイト経由で予約が入った場合には手数料を取られる こともあり、結局のところそれ相当の費用をかけて多くの集客を確保し、実際の売上に繋げなければ費用対効果を得られないということがあります。

競合他社

美容系ポータルサイトにはたくさんのサロンを探している一般のお客さまがアクセスしてきますが、その反面美容系ポータルサイトならではの難点もあります。
それは 同じプラットフォームでの競合が多すぎる ということです。

１つのサイト内に何万ものサロンが混在しているため、なかなかお客さまに自分のサロンに関心を持ってもらえるようにアピールすることは難しくなります
その結果、少しでも自分のサロンをアピールしようと 値下げ合戦 が繰り広げられ、客数の割には利益を確保できていないサロン も存在しています。
こうした結果、美容系ポータルサイトの利用者の中には 初回の安いクーポン目当てだけの利用者が多い ともいわれ、美容系ポータルサイト経由の顧客は リピート率が低い といわれることもありますが、こうしたことが影響しているものと考えられます。

集客とコストのバランス

美容系ポータルサイトへ掲載するメリットはサイト自体のアクセス数が多いため集客に繋がる可能性が大きいということです。
しかし、その反面、掲載料の負担や美容系ポータルサイトならではの難しさもあり、ある程度の集客を見込みたい場合にはコストとのバランスをよく考えて利用しなければなりません。

美容系ポータルサイトに掲載した場合の費用対効果にもいろいろな物差しがあるので一概には言えませんが、「 ある程度の集客は期待できるがコストもかかる 」というのが妥当ではないかと思います。
逆にいえば ある程度の集客を見込むにはそれなりの費用が必要になる ともいえます。

本記事では決して美容系ポータルサイトへの掲載を否定しているわけではありません。
費用をかけることができるならば、利用するだけのメリットはたくさんあります。
すこしでも早くたくさんのお客さまを獲得したい場合には美容系ボータルサイトに掲載することはとても効果的で集客も期待できます。

しかし、 美容系ポータルサイトだけに依存しすぎてしまい、その結果としてサロン経営を圧迫させるような利用方法はするべきではありません。
実際にこうした悪循環に陥ってしまっているサロンは存在しています。

大事なことは美容系ポータルサイトへの掲載のみに頼らずに独自の集客もバランスよくおこなうことが大切になります。

自宅サロンや個人経営などの小規模サロンにとって 理想の集客は口コミ です。
信頼性で口コミに勝るものはありません。
そして、口コミでの集客はその後のサロン経営を安定させることにも繋がります。
しかし、口コミにはある程度の時間もかかります。
そのため、まずはたくさんのお客さまに自分のサロンを知ってもらうためにも美容系ボータルサイトへの掲載やホームページ、SNSの活用など自分のサロンに合った集客方法を実践していくことが大切です。